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3種換気の給気口を付ける位置
2025年01月29日
こんにちは、能見工務店の能見です。
能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材をふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を建てています。
よろしくお願いします。
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の思惑が入って発信されています。
ちなみにこのブログは、自然素材と高性能住宅推しの能見が書いています。
そんな見方で読んでください。
今日は、
【3種換気の給気口を付ける位置】
について書きたいと思います。
24時間換気には大きく1種換気と3種換気があります。
今回は、3種換気の給気口の取付け位置の説明をしたいと思います。
3種換気は、換気扇などの機械で換気(排気)します。
その換気扇が排気する力を使って、各居室やリビングに設置された給気口から自然の空気を取り込みます。
だから3種換気は気密が大事なんですね。
気密性が悪いと給気口からでなく隙間から空気が入ってくるので効率よく部屋の空気が入れ替わらないのです。
いつも言っていますが、穴が沢山あいたストローとあいてないストローではどちらが良く吸えるかと同じ話です。
気密に関しての話は何度も書かせて頂いていますので過去のブログをお読みください。
さて今回は施主様からの3種換気の取付け位置の質問があったことから始まりました。
改めて調べると設計士、電気工事業者、取扱メーカーの総勢6名に聞きましたが、それぞれ推奨位置という言い方をしているだけで誰も根拠を持って説明してくれる方がいませんでした。
これまで3種換気で施工する時は、設計士さんが必要換気量を計算してくれて、図面に記載ある通り特に何も考えずに施工していました。
そもそも24時間換気とは、シックハウス症候群が問題になり1時間に0.5回部屋の空気を入れ替える換気計画を立てるように法律で定められたものになります。
一般的に3種換気の空気の流れの考え方は、排気をトイレの換気扇と洗面所の換気扇、階段上の換気扇で賄いリビングや居室から給気するという計画になっています。
給気口は通常160~180センチあたりに付けるのが多いようです。
しかし、先ほども言いましたが、誰も根拠を持った説明をしてくれなかったので、なぜそのようになっているのかを自分なりに考えてみました。
160~180センチあたりに付けるのが多いのは
➀開閉がしやすい高さ
➁フィルター交換や給気口の掃除がしやすい高さ
➂部屋のドアを閉めるとドアの下の隙間を通って
空気が換気扇の方に流れていきます。
効率の良い空気の流れをつくるには対角線の関係をつくるのがいいとされています。
なのでドアを閉めた時の対角180センチ辺りの高さに取り付けるということですかね。
ではこれを客観的に分析してみると
➀の開閉がしやすいという部分は24時間換気とは開けたままにするものなので考慮しなくていい。
➁は掃除がしやすい高さは重要ですが換気扇は天井などに付いています。
そう思うと特に手の届く箇所に無くてもいいと思いますのでこれも考慮しなくていい。
➂の対角線の関係をつくるなら180cmでなくもっと天井に近い高さまで上げたほうがいい。
という感じでしょうか。
3種換気の場合は外気がフィルターを通ってそのままの温度で入ってくることを考えると
給気口を空調機の近くに付けることで熱効率もよく出来ますね。
給気口をもし下の方に付ける場合は、家具で給気口が遮られたり、冷たい空気が足元に集まり寒く感じたりするので注意が必要です。
外気の影響を受けたくないと思う方は1種換気を検討するのもいいかもしれないですね。
【結論】
三種の給気口は寒い空気や熱い空気が部屋にそのまま入ってくるので
出来るだけエアコンなどの空調の近くに設置することをオススメ!!
壁に付ける給気口の注意点:
部屋の内側は家具によって塞がらない箇所や足元に設置すると寒く感じるので要注意。
外側は中の音が筒抜けになるのでなるべく人通りが少ない方向に設置することをオススメ!!
1種換気があう人:
・全館空調を採用している家
・ランドリールームのある家
・花粉やPM2.5がイヤで窓を開けない人
・洗濯物を室内干しする人
3種換気があう人:
・定期的に窓を開けて空気の入れ替えをしたい人
・冬でも窓を開けるのが好きな人
・家にかかるコストを抑えたい人
・フィルター掃除や交換を定期的にしたくない人
しっかり家を建てて貰う建築会社さんにアドバイスをもらいながら進めて納得した家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は、また日銀が金利を上げることを発表ということで金利が上がる中の賢い
【住宅ローンの選び方】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとうございました。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますのでそちらもご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎