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窓の断熱性能
2025年07月09日
こんにちは、能見工務店の能見です。
能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を
ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を
建てています。よろしくお願いします。
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の
思惑が入って発信されています。ちなみにこの
ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている
能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け
しています。このブログも例外ではありませんが
そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。
いつもは祇園祭が終わる頃に梅雨明けするのが、
今年は6月中に梅雨が明け毎日異常なほど暑い
日々が続いています。こういう時期になると
「やはり窓の性能は大事だな」と実感します。
そこで今日は、【窓の断熱性能】
について書きたいと思います。
????なぜ窓の断熱が重要なのか
家の断熱性を高めようと思うと、壁・屋根・床の
断熱材ばかりに目が行きがちですが、実は「家の
中で熱の出入りが最も多いのは“窓”」なんです。
せっかく壁や屋根にしっかり断熱材を入れても、
窓の性能が低いとそこから冬は暖気が逃げ、
夏は熱気が入ってきます。実際に、
「冬に足元が冷える」「エアコンの効きが悪い」
といった住み心地の悪さは、窓の断熱性能が
原因であるケースがほとんどなんです。
????冬も夏も熱の出入りは“窓”から
数値で見てみると、冬の暖房時に家から逃げる
熱は、換気15%、外壁15%、屋根5%、床7%で
58%が窓からです。また、夏の冷房時の日射熱は、
屋根11%、外壁7%、換気6%、床3%で73%が
窓から侵入しています。つまり、どれだけ他の
部分を断熱しても、「窓の断熱性能」が低ければ、
住宅全体の断熱性能は意味がないことになります。
????窓の断熱性能の違い
窓の断熱性能は、「ガラスの構成」だけでなく
「サッシの素材」でも大きく左右されます。
以下は、三協アルミ製品で比較した例です:
窓の種類 UW値(W/㎡・K)
アルミ樹脂複合サッシ:1.95(W/㎡・K)
樹脂ペアガラス:1.27(W/㎡・K)
樹脂トリプルガラス:0.79(W/㎡・K)
この表の「Uw値(熱貫流率)」は値が小さいほど
断熱性能が高いことを示します。例えば、樹脂
トリプルサッシと、アルミ樹脂複合サッシと
比べて2倍以上の断熱効果が期待できます。
数字だけでなく、実際の体感温度や結露の
出方がまったく違ってきます。
????実は窓は暖房器具にもなりうる
以外かもしれませんが窓は暖房の役割を果たす
んです。上記で冬の熱も窓からと記載しました。
冬でも窓から58%の熱が入ってくるこれを利用
しない手はないですよね。だから弊社は光や風と
いった自然エネルギーを上手に利用するパッシブ
デザインの考えのもと南側に面した窓をペア
ガラスにして性能を落とすか、トリプルガラス
にしても日射取得量の多いクリアガラスを選定
しています。冬は太陽の熱を効率よく取り込む
ことで、室内を温めてくれます。夏は軒を出すか
外にシェードを付けて日差しを遮り日射量を調整
して、断熱と日射取得を両立させる窓の
選び方・配置をするのです。
【結論】窓にこそ“性能”を求めよう!!
窓の断熱性能を高めると
・エアコンの効きが良くなり光熱費が下がる
・結露しにくくなりカビやダニが減る
・窓辺でも寒くなく、家全体が快適に感じる
もちろん断熱材や気密も大切ですが、「窓」は
それ以上に“体感温度”に直結します。これから
家を建てようと考えている方は、窓の性能・配置・
サイズまでしっかりこだわってください。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
納得した家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【中古の家を買うときの注意点】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう
ございました。YouTubeでも様々な情報を
配信していますのでそちらもご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎