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ZEH水準の家ではダメな理由
2025年11月05日
こんにちは、能見工務店の能見です。
能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を
ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を
建てています。よろしくお願いします。
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の
思惑が入って発信されています。ちなみにこの
ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている
能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け
しています。このブログも例外ではありませんが
そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。
最近、「ZEH住宅」や「長期優良住宅」といった
言葉をよく耳にするようになりました。国も
補助金などでこれらの住宅を推奨していますが、
実は「ZEH水準だから安心」「長期優良住宅
だから安心」とは言えないのが現実です。
ではなぜ、安心とは言えないのかを今日は
【ZEH水準の家ではダメな理由】という題で
ZEH住宅の誤解されている部分をわかりやすく
書きたいと思います。
※前回と前々回のブログでZEHと長期優良住宅とは
何かを説明していますので詳しくはそちらを参照
ください。
●ZEHは快適な家の基準ではない!!
まず理解しておいてほしいのは、ZEHは
「快適さ」ではなく「省エネ計算」の基準
ということです。ZEHとは「年間の一次
エネルギー消費量を、太陽光発電などで差し
引いて実質ゼロにする」という仕組みで、
断熱性能そのものを高めることよりも、発電で
帳尻を合わせる仕組みなのです。極端に言うと
断熱がほどほどでも、太陽光を載せればZEH認定が
取れてしまいます。このため
「ZEH=快適」「ZEH=高性能」と思うと
本質を見誤ります。今後は、国の基準は少しずつ
厳しくなっていきますが、現行のZEH水準では
まだ“最低限”の性能と言えるのです。
●ZEH基準はあくまで最低ライン!!
広告などで「ZEH基準の家」と書かれているのを
よく見かけますが、それは「最低基準を満たした家」
という認識を持ってください。ZEHの断熱性能の
目安は、地域によって異なりますが、京都(6地域)
ではUA値0.6以下。一方で弊社ではUA値0.46を
基準としています。UA値は、家の中から逃げる熱の
量(外皮平均熱貫流率)を示す数値で、小さい
ほど断熱性能が高いことを意味します。つまり、
0.6と0.46では約30%も熱の逃げやすさに差が
あるということ。数字ではわかりにくいですが、
要は温度差の少ない快適な家にはならないという
ことです。夏や冬に「体感見学会」に行くと、
その違いがよく分かりますよ。
●ZEHはゼロエネルギーの家ではない!!
名前に「ゼロ」と入っているため光熱費がゼロに
なると思われがちですが、実際はそうではないの
です。太陽光発電は昼間しか発電できません。
曇りや雨の日、夜間は電気を買う必要があります。
今後は蓄電池を使って「自家消費」が主流になって
いきますが、ZEHの多くは「発電ありきのゼロ」で
家そのものの省エネ性能が低ければ、すぐに電気を
使い切ってしまいます。
「発電に頼らなくてもエネルギーを使わない家」
というのが本当のZEHの姿なのでしょうね。
●ZEHは気密性能(C値)関係なし!!
もう一つ大きな問題は、ZEH基準には気密性能
(C値)が含まれていないことです。つまり、
どれだけ隙間だらけでもZEH認定が取れてしまう。
これは、ダウンジャケットを着ていても
ファスナーを閉め忘れたようなものです。断熱材を
厚くしても、隙間があれば暖気も冷気も漏れますよね。
これでは、快適な省エネな家にはならないんです。
【結論】ZEHは悪いわけではありませんが、
自分たちが求める家の快適さは、どこまでの
性能があればいいかを理解したうえで進めよう。
理解したうえで選択するのが
後悔しない家づくりのコツ!!後からそれを
知ると後悔しか残らないので要注意です。
例えばですが、
弊社の基準はUA値0.46、C値0.3以下を標準と
しています。このUA値とC値というのは一つの
指標として見れるのではないかと思いますね。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
納得した家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【弊社が建てた高気密高断熱の家が結露した!!】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう
ございました。YouTubeでも様々な情報を
配信していますのでそちらもご覧ください。
木組みで建てる極み断熱の家
株式会社能見工務店
能見太郎
能見工務店の自己紹介!
私たちの家づくりを支える「人」と「想い」をご紹介します。



