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ZEH住宅とは

2025年10月29日

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こんにちは、能見工務店の能見です。

能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を

ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を

建てています。よろしくお願いします。





 
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の

思惑が入って発信されています。ちなみにこの

ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている

能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け

しています。このブログも例外ではありませんが

そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。





 
今日は、

ZEH住宅とは】

について書きたいと思います。





 
最近よく聞く「ZEH(ゼッチ)」という言葉。

これは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」

の略で、家庭で使うエネルギーよりも太陽光発電

などでつくるエネルギーの方が多い、もしくは

プラスマイナスゼロになる住宅のことをいいます。

つまり、「使うエネルギーを減らし」「創るエネル

ギーを増やす」ことで、暮らしにかかるエネル

ギーコストを最小限に抑える考え方です。ZEH

実現するためには、大きく3つの要素が必要です。





 
断熱性能を高めること

まず基本となるのが「断熱」です。家の外と中の

温度差を少なくし、エアコンの効きが良くなる

ようにすることで、冷暖房に使うエネルギーを

減らすことができます。UA値(外皮平均熱貫流率)

という指標で断熱性能を評価し、この値が小さい

ほど外気の影響を受けにくく、断熱性能が高い家に

なります。京都は6地域に区分されるのですが、

ZEHの断熱性能は「等級5」(UA0.6以下)を

クリアすることが求められます。メリットは大きく

居室間の温度差が小さく快適に暮らせること、

そして結露やカビが発生しにくくなることです。





 
省エネ設備を導入すること

断熱がしっかりしていても、家電や設備がエネル

ギーを多く使えば意味がありません。そこで、

ZEHでは高効率の給湯器(エコキュートなど)、

LED照明、節水型水栓、熱交換換気システムなど、

エネルギーを無駄にしない機器を採用します。

これらの機器が協力して働くことで、家庭全体の

消費エネルギーを大きく減らすことができます。

ここでは一次エネルギー消費量削減率を表す

BEIという数値で評価され「BEIを0.8以下」

(一次エネルギー消費量の20%削減)をクリアする

ことが求められます。





 
創エネ設備を設置すること

そして最後に「創エネ」。太陽光発電や蓄電池を

組み合わせて、再生可能エネルギーを創り出し、

「エネルギーの収支ゼロ」を目指します。家で

使う電力は自分でまかなう仕組みをつくるという

ことです。日中は太陽光で発電し、余った電気は

蓄電池にためて夜に使うことで、電力会社から買う

電気を減らすことができます。

これにより家全体のエネルギー収支をゼロに

近づけるのがZEHのゴールです。





 
一昔前に比べると、日本の家の性能はずいぶん

良くなってきました。でも、世界の基準と比べると

まだまだ十分とはいえないのが現状です。現在の

ZEH基準も、2027年には再び見直される予定です。

今後は、省エネの面では断熱等級6が求められ、

設備面でも高性能なエアコンなどを導入して一次

エネルギー消費量を35%削減することが求められ

ます。さらに創エネでは、太陽光パネルだけでなく

蓄電池の設置が必須になる見込みです。もちろん、

これらの性能を満たす家は建築費も上がっていき

ます。それでも、家の性能が高まることで、

冬場のヒートショックで亡くなられる方

(実は交通事故で亡くなる方よりも多い)

そうした悲しい事故を減らすことにつながるのは

いいですね。だから本当は、新築もなんですが

おじいちゃんやおばあちゃんが住んでいる家こそ

断熱改修して暖かくて涼しい家にしていく必要が

あるんですよね。





 
【結論】「数値を満たせば良い家」ではない!!

同じZEHでも、設計の考え方や建て方によって

快適さや光熱費は大きく変わります。たとえば、

南向きの窓から冬の日射をしっかり取り入れる

設計にすれば、太陽の力で暖かい家になります。

一方で、夏は深い軒や庇、外付けブラインドで

日射を遮る工夫をしないと、室内が暑くなり

冷房費が増えてしまいます。つまり、

「断熱・気密・日射設計」がセットで

考えられていなければ、本当の意味での

快適・省エネな家にはなりません。





 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

納得した家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。



 
次回は

ZEH水準の家ではダメな理由】

について書きたいと思います。



 
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう

ございました。YouTubeでも様々な情報を

配信していますのでそちらもご覧ください。


  
木組みで建てる極み断熱の家
株式会社能見工務店
    能見太郎

能見工務店自己紹介!

私たちの家づくりを支える「人」と「想い」をご紹介します。

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