ブログ

弊社が建てた高気密高断熱の家が結露した!!

2025年11月12日

ブログ一覧戻る

こんにちは、能見工務店の能見です。

能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を

ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を

建てています。よろしくお願いします。





 
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の

思惑が入って発信されています。ちなみにこの

ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている

能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け

しています。このブログも例外ではありませんが

そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。





 
今日は、

【弊社が建てた高気密高断熱の家が結露した!!】

について書きたいと思います。





 
●結露した!!というご連絡

ある朝、お客様からこんな連絡をいただきました。

「二階の廊下と書斎の窓が、べったり結露してるんです

そのお宅は、UA0.46C0.15という非常に

高性能な住宅。断熱・気密ともに細部まで丁寧に

施工した家だったので、

「えっ、結露?そんなはずはないのに」と正直

驚きました。すぐに訪問して状況を確認。確かに、

二階の東西の廊下の窓と東側の書斎の窓に、

写真の通りべったりとと水滴がついていました。

外気温は朝で6.7℃、昼間の最高気温は18℃ほど。

11月としては特別冷えた日ではありませんでした。





 
●高性能住宅でも“使い方”で結露する!!

お話を伺うと「加湿器も暖房もまだ使っていない」

とのこと。これまでの経験からすぐに換気不足に

よる結露滞留を疑いました。さらに詳しく聞くと

「お風呂の後、洗面所のドアを開けっぱなしにしていた」

「お風呂の換気扇は回しているが、洗面所の換気扇は使っていない」

とのことでした。お風呂の湯気は見えなくなっても、

空気中に大量の水蒸気が残ります。ドアを開けた

ままだと湿気が家中に広がり、吹き抜けを通って

二階の廊下や書斎に到達。朝方、気温が下がった

タイミングで窓ガラスが冷え、その表面に結露

として現れたのです。試しに

「お風呂の後は洗面所の換気扇を回してください」

とお願いしたところ、次の日には

「もう結露しません!」とのご連絡。

つまり、家の性能ではなく、湿気の逃げ道が

なかったということでした。





 
●結露は“暮らしのサイン”

結露というと「家の欠陥」や「性能不足」と

思われがちですが、実はそうではなく、

暮らし方のサインでもあります。




たとえば、

・湯船に水を溜めたままお風呂のドアを開けっぱなし

・洗面所やトイレの換気扇を止めている

・便座のフタを開けっぱなしにしている

・室内に水槽がある

・観葉植物を多く置いている

・室内干しや加湿器を強く使っている

こうした習慣が重なると、性能の高い家ほど

「湿気が逃げにくい」ため、結露しやすくなります。

結露する原因を無くすことも大切になってきます。





 
●結露の仕組み

結露は、空気中の水蒸気が「露点温度」を下回った

ときに水に変わる現象です。たとえば、

室温が22℃、湿度が60%のとき、露点温度は

14℃。つまり、窓や壁の表面温度が14℃

下回ると結露が発生します。高性能住宅では壁の

内側が冷えにくいため、結露の主な発生場所は

窓ガラスです。窓は熱の出入りが最も多い部分。

だからこそ、換気や湿度管理がとても大切なんです。





 
過去の結露解消事例として、冬の朝になると

玄関ドアの内側がびっちょり結露するという

お宅がありました。築30年ほどのお宅だった

のですが、軒裏に換気口を設けると、その次の日

から結露が一切起こらなくなりました。これも

湿気の逃げ場がなかったということでしょうね。





 
【結論】結露は家の欠陥ではなく、

「少し湿気が多いです」という家からのメッセージ。

性能の高い家は結露しないという印象ですが、

湿度管理と換気は非常に大切になってきます。

どんなに性能を上げても、暮らしの中での

小さな油断が快適さを損なうことがあります。

だからこそ、家が完成してからも、こうして

一緒に原因を見つけ、改善していくことが大切だと

思っています。

家は完成ではなく共に育てていくものですね。





 
 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

納得した家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。





 
次回は

【住宅ローン控除が受けられないケース】

について書きたいと思います。



 
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう

ございました。YouTubeでも様々な情報を

配信していますのでそちらもご覧ください。


  
木組みで建てる極み断熱の家
株式会社能見工務店
    能見太郎
  

能見工務店自己紹介!

私たちの家づくりを支える「人」と「想い」をご紹介します。

おすすめブログ記事