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制振装置は必要?
2026年08月26日
こんにちは、能見工務店の能見です。
能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を
ふんだんに使い高気密高断熱の高性能な家を
建てています。よろしくお願いします。
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の
思惑が入って発信されています。ちなみにこの
ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている
能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け
しています。このブログも例外ではありませんが
そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。
今日は、
【制振装置は必要?】
について書きたいと思います。
最近は、耐震等級3が当たり前になってきました。
それと同時に、
「制振装置は付けた方がいい?」
「耐震等級3なら制振装置はいらない?」
という質問もよくいただきます。結論から言うと
耐震等級3だから制振装置が必ず必要というわけ
ではありません。ただ、繰り返し起こる大きな
地震への対策としては、制振ダンパーは有効な
方法の一つだと私は考えています。ただしここで
大事なのは、「制振装置を付ければいい」という
わけではなく、まずはしっかりとした耐震性能を
確保すること。許容応力度計算による耐震等級3を
取得したうえで、制振装置を組み合わせる。
この順番が大事なんです。
では、詳しく説明していきます。
●耐震と免震と制震の違い
「耐震」「制震」は、全く正反対の考え方に
なります。「耐震」は筋交や耐力面材、金物などで
如何に家を揺れなくするかを重視するのに対して
「免震」はお寺やお城などの様に建物自体を
ガチガチに固めるのではなく、揺れることで地震の
揺れに耐えるという考え方です。「制震」は建物に
伝わった地震の揺れを制振装置などで吸収して
建物の揺れを小さくする考え方です。一般的な
木造住宅でも筋交を使用せずに貫というものを
使い免震構造にすることは可能なのですが
「耐震構造」が基本になっています。
●耐震等級3なら制振装置はいらない?
「耐震等級3の家なら、制振装置はいらないのでは?」
と思われる方もいると思います。確かに耐震等級3は
とても重要で家を建てるなら、まずは耐震等級3を
目指すべきだと思います。実際、2016年の熊本地震
では、耐震等級3の住宅16棟のうち14棟が無被害
2棟も軽微な被害にとどまったという調査結果が
ありますので。では、
「それなら制振装置はいらないのでは?」と
思われるかもしれません。私も、耐震等級3の家に
制振装置が絶対に必要だとは考えていません。
でも、地震は一度の大きな揺れだけで終わるとは
限らないんですよね。2016年の熊本地震では、
28時間以内に最大震度7の地震が発生しました。
そして、2026年にも、熊本県でM7.1、最大震度7の
地震が発生しました。なので私は、
「一度の大地震に耐えられるか」だけでなく
「繰り返し大きな揺れを受けたときにどうなのか」と
いう視点も大切だと考えています。
●制振装置は地震の揺れを吸収する
地震で家が倒壊する時は、たいてい構造部材の柱が
折れたり、地震の揺れを抑えようと耐える耐力壁の
釘が抜けたり、筋交が折れたりします。
制振装置には、地震によって建物が揺れた時に、
その揺れを吸収する役割があります。イメージと
しては、車のサスペンションに少し似ています。
道路の凸凹をそのまま車体に伝えるのではなく
サスペンションが衝撃を吸収してくれますよね。
制振装置も同じように、建物に伝わった地震の
エネルギーを吸収して、建物の揺れを抑えます。
つまり、
耐震=地震に耐える
制振=地震のエネルギーを吸収する
という違いです。耐震性能と制振装置を組み合わ
せることで、繰り返される地震に対して建物への
負担を少しでも減らすことができるんです。
●地震に強い家はバランスが大事
住宅性能は、一つの数字だけで決まりません。
以前のブログでも
「UA値やC値だけでは本当に快適な家はつくれない」
という話をしましたが、地震に対しても同じ
ことが言えると思います。
「耐震等級3だから大丈夫」
「制振装置を付けたから大丈夫」と
一つだけを見て判断するのではなく、
・耐震性能
・建物の形
・構造計算(許容応力度計算)
・壁の配置
・直下率と重心・剛心のバランス
・制振装置
・施工品質
などを総合的に考えることが大事になります。
最終的には、どんなに良い設計をしても現場での
施工がしっかりしていなければ意味がありません。
上記に挙げたどれも大事ですが、私は特に
構造材の施工品質が大事だと考えています。
最後に、余談ですが、補強をした家はどれも
強くなりますが、弊社では補強をする前から
揺れない骨組みをつくることを心掛けています。
9月には構造見学会をします。
是非プレカットでは実現できない、弊社の手刻みの
家の丈夫さを見に来てください。
ちなみに制震ダンパーも取り付けています。
【結論】予算があれば付ければいい!!
いろんな制震ダンパーの商品がありますが、
制震ダンパー頼みの家にするのではなく、
まずは補強をしなくても揺れない骨組みをつくる
ことが大前提。
そこから耐震補強して、制震ダンパーを取り付け
るから丈夫な家ができるんです。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
納得した家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【耐震等級3って二種類あるの?】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう
ございました。YouTubeでも様々な情報を
配信していますのでそちらもご覧ください。
木組みで建てる極み断熱の家
株式会社能見工務店
能見太郎
能見工務店の自己紹介!
私たちの家づくりを支える「人」と「想い」をご紹介します。



