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上棟式をやる意味

2024年09月11日

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こんにちは、京都の長岡京市で

自然素材と高気密高断熱の家を建てている

能見工務店の能見です。よろしくお願いします。





 
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって

います。発信される情報というのは、

なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。





 
すっかり秋めいてきました。まだ残暑がきつい

ですが、仕事しやすい気候になってきましたね。

先日、上棟式をしました。改めて何で上棟式を

やるのか。やる必要があるのかということに

触れながら今日は、

【上棟式をやる意味】

について書きたいと思います。





 
家の一番高い屋根の部材を棟といい、棟を上げる

ことから上棟とか棟上げと言います。

基本、現場には一名の大工さんが入るのですが、

上棟する時は仲間の大工さんに手伝いに来て

もらって67人で1日かけて棟を上げ屋根の

下地まで終わらせます。うちは手刻みで骨組みを

つくる際は、1日で棟上げをすると時間的に

バタバタになり仕事が粗くなることから2

かけて上棟します。50坪以上の大きな家になると

上棟と屋根の下地が終わるのに3日かかります。

プレカットなら前回のブログで書きましたが、

仕口が柔らかいので1日で十分なのですが。





 
そして、棟が無事に上がったことを祝う

セレモニーのことを上棟式と言います。

上棟できたことを工事関係者と施主様でお祝いを

するのと、これからの工事の安全祈願を兼ねて

上棟式をします。今では珍しくなりましたが、

約1カ月から2カ月かけて骨組みを刻んできた

大工をねぎらうという意味も込めて、施主様が

工事現場でお酒や食事を振る舞うという事も昔は

ありました。





 
上棟式は具体的に何をするかというと、四方固め

という施主様と棟梁で家の四つ隅に酒、米、塩を

鬼門の北東から右回りにかけて清めます。その後

家に祭ってある御幣に向かって祈願します。

二礼二拍手一礼という神社でお参りにするのと

同じことをします。そして施主様の挨拶、乾杯、

棟梁や関係者からの挨拶後、一本絞めなどで締め

くくるというのが簡略ですが一般的な上棟式の

流れになります。うちらはしませんが餅まきを

すること地域もあるようです。餅まきは

・神様にお餅を供えて厄を祓ってもらう

・近隣に餅を配ることでみんなにも福を分ける

という意味があるようです。一つ注意点は餅まき

で貰った餅は焼くというのは火事が連想され不吉

だから焼いたらダメといわれています。





 
たまにお客様に聞かれるのが祝儀の件です。

祝儀って渡したほうがいいのか?何のために

祝儀を渡すのか?いつも気持ちだけで大丈夫だと

お伝えしています。私見ですが祝儀を渡すのには

どれも理由があると思います。例えば「引越し屋

さんに出す祝儀は、荷物を沢山運んでくれて汗も

かいたのでこれでお風呂にでも入ってください」

「旅館の仲居さんはお世話になるのでよろしくや

感謝の気持ち」とどれも気持ちなんです。

棟上げで僕が昔聞いたのは、2か月~半年ほど

骨組みをつくるのにかかります。それを組み

終わり一区切りついたので大工さんの日当を払い

「明日は一日ゆっくり休んで下さい」という話で

した。ひょっとするとプレカットが普及したこの

時代に祝儀は必要ないのかもしれませんが、まあ

ようは感謝の気持ちということなんでしょう。





 
結論:上棟式をやる意味は、人生の一区切り。

施主様たちの新しいふるさとができることを

盛大に祝いつつ無事に工事が終わることを祈願。





 
上棟式するしないは家を建てる人の気持ちでいい

と思います。地鎮祭もそうですがする人もいれば

しない人もいます。

地鎮祭や上棟式は、お食い初め、753,成人式

みたいな人生の一区切りって思って頂いたらまた

どうするか考えも変わるかもしれません。

人それぞれでいいと思います。





 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

後悔しない家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。





 
次回は

【自然乾燥の木と人工乾燥の木】

について書きたいと思います。





 
長い文章を最後まで読んで頂き

ありがとうございました。

今年も残り112日。頑張っていきましょう。





  
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので

そちらも機会があればご覧ください。



  

手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
    能見太郎