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2025年からの省エネ基準
2024年11月20日
こんにちは、京都の長岡京市で
自然素材と高気密高断熱の家を建てている
能見工務店の能見です。よろしくお願いします。
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって
います。発信される情報というのは、
なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。
今日は、主に新築の
【2025年からの省エネ基準】
について書きたいと思います。
2025年4月以降の戸建て住宅は省エネ基準への
適合が義務化されます。2025年4月以降工事に
着手する建築物が対象になります。4月の時点で
建築確認済証が発行され着工している物件は
対象になりません。「じゃあ早く家を建てないと
4月以降になると建てる家は費用も高くなるん
じゃないですか?」ってよくお客様から質問され
ますがご安心ください。目先の費用で考えると
そうですが、生涯支払い続ける光熱費も含めて
考えると決してそうではありません。では、
2025年4月からはどのような省エネ基準に
なるのかを説明したいと思います。
過去のブログにも載せましたが、
断熱性能を語る時に
必ず出てくるのが断熱等級という指標に
なります。2022年までは最高等級が4でしたが
等級5~等級7が新設されました。
まずはこの図をご覧ください。
断熱等級
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UA値(※4)
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概要
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等級1
|
-
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昭和55年の省エネ基準未満で断熱材を入れなくても違法にならず、こうしなさいという規定自体がなかった。
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等級2
|
-
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昭和55年の省エネ基準レベル。初めて判断の基準がつくられた。
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等級3
|
-
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平成4年の省エネ基準レベル。新省エネルギーの仕様にレベルアップ。
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等級4
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0.87
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平成28年基準の省エネレベル。建物の断熱材だけの基準から一次消費エネルギー量(※3)も含めて考えるようになる。
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等級5
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0.6
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ZEH(※1)水準の断熱基準。断熱性能の向上と節水のカランやエコジョーズのなどの高効率な設備機器を導入して省エネルギーを実現する必要がある。また、太陽光発電、蓄電池のような設備導入も必要。
付けられない場合には特例もあり。
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等級6
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0.46
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HEAT20(※2)G2 冷暖房の一次消費エネルギー30%削減
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等級7
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0.26
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HEAT20(※2)G3 冷暖房の一次消費エネルギー40%削減
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※1:ZEHとは、一年間の生活で消費するエネルギーを限りなくゼロにする為の家
※2:HEAT20とは2009年に住宅業界の関係者、研究者で設立された団体
※3:一次消費エネルギーとは建物全体で消費するエネルギーを熱換算した値
※4:UA値とは家の外壁、天井、窓などから逃げる熱量を表した値。小さいほど良い
今回の2025年からは等級4以上が義務化され
全ての住宅で断熱等級及び一次エネルギー消費
等級が4以上を満たすことが求められるように
なります。等級は断熱性能を数字で示し数字が
大きいほど断熱性が高くなります。そして、
室内から外部に熱が逃げる熱量をUA値という
指標で表します。これは数字が小さいほど
性能が良くなります。
BEI
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等級3
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1.1以下
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等級4
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1.0以下
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等級5
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0.9以下
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等級6
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0.8以下
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一次エネルギー消費量とは、
冷暖房機器、換気設備、給湯機器、照明器具
などの消費量を合計した物になりBEIという
指標で表します。等級6が最高値で等級4の
1.0以下を満たすことが求められます。
費用は、確認申請に断熱や消費エネルギーの
計算や申請費用、断熱材の費用が上がるので
約100万円~150万円程上がると思います。
しかし、今はこれを補ってくれる補助金が
80~150万円程あるのでそれを上手く利用すると
同じ金額で性能を上げることも可能になって
きます。但し、補助金を使わなくても長い目で
見ると生涯払い続ける光熱費で必ずペイ
出来ますので、最低でも断熱等級6にすることを
私は勧めています。最低でも断熱等級5という
方もいらっしゃいますが、2030年にはまたこの
基準がZEH基準の等級5に引き上げられる
見込みで5年後には性能の高い家ではなく
それが普通になってしまいます。また、何よりも
夏の暑さが等級5と6では全然違いますので、
費用云々の前に何よりも断熱性能の高い家は
本当に心地よい空間になります。
機会があれば是非体感して下さい。
結論:実は2025年の省エネ基準はまだまだ
レベルが低い!!費用が上がることは気にせず
長い目でどちらが得かを考えよう。これから
建てる家は最低でも断熱等級6以上を目指そう!
またそれが建築会社を選ぶ指標にもなりますね。
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
後悔しない家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【長期優良住宅とZEH住宅】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
今年も残り42日。頑張っていきましょう。
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので
そちらも機会があればご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎