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ローコスト住宅のウソ
2025年06月25日
こんにちは、能見工務店の能見です。
能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を
ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を
建てています。よろしくお願いします。
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の
思惑が入って発信されています。ちなみにこの
ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている
能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け
しています。このブログも例外ではありませんが
そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。
住宅価格がどんどん上がっていて、元の値段が
わからなくなるほどになっている中、未だに
“999万円で家が建つ”ような広告を目にすること
があります。
そこで今日は【ローコスト住宅のウソ】という
お題でローコスト住宅のカラクリについて
書きたいと思います。
“999万円の家”
工務店を始めた頃、初めてこの広告を見たとき、
「どうやってそんな金額で家が建つんやろ?」と
本当に不思議でした。しかも、物価がどんどん
上がっている今でも、そういった広告はなく
なっていません。実はこの価格、業界用語で
「入り口価格」と呼ばれています。家づくりの
価格には「入り口価格」と「出口価格」があり、
入り口価格はあくまで“集客のために設定された
金額”なんです。家づくりを検討し始めた
ばかりの方は、どうしても価格に目がいきがち。
だからこそ、業者側も「安く見える価格」を目立
たせて、興味を引こうとします。つまり、
「最低限の仕様で建てた場合の価格」だけを
前面に出して広告としてのインパクトを
狙っているんです。
●ウソではないけど、安く見せるズルイ表示
①家の大きさが小さく設定されている
価格が「20坪」や「66㎡」など小さめの住宅に
設定されていることで、自然と金額が安く見える
仕組みになっています。例えば、本体価格
1,300万円(税込)と表示されていても、20坪で
割ると坪単価は65万円。
実はそれほど“激安”でもないですよね。
②「建物本体価格」のみを表示
「●●●万円は建物本体価格です」と書かれて
いるケース。その中には、以下のような付帯工事
が含まれていないことがよくあります。
・足場などの仮設費用
・図面作成費
・建築確認申請費
・屋外給排水工事費 など
たとえば「999万円(税込)」という本体価格も、
その他の付帯工事を加えると、結局そこまで安く
ならないケースもあります。最終的にいくらで
“住める家”になるのか=出口価格をしっかり
確認することが大切です。
③自由設計ではないケースが多い
「自由設計」「注文住宅」と書かれていても、
実際はあらかじめ決められた間取りの中から選ぶ
ことがほとんど。これは、毎回ゼロから設計
したり構造計算したりするコストを抑えるための
仕組みで規格住宅という考え方で、非常に堅実な
方法だと思います。実際、私もこれには共感して
安定した価格で家を提供できるよう、規格住宅を
取り入れようと考えています。選ぶことが
嫌いな人は、規格住宅がお薦めです。
④追加費用でボラレルことがある
実際にご相談いただいたケースでは、地盤改良や
外構、水道引き込みなどで、通常価格よりも
150万円以上高い見積もりになっていたことが
ありました。このように、別途費用の見積もりで
帳尻を合わせていることもあるので要注意です。
⑤住宅性能が最低限になっている
価格を抑えるために、耐震性・断熱性・気密性と
いった住宅の基本性能が最低レベルに設定されて
いることが多いです。とくに断熱・気密性能は、
30年40年にわたる光熱費に大きく影響します。
安い家を建てたつもりが、光熱費が高くて結局
トータルコストは割高になるので要注意です。
【結論】その価格では家は建たない!!
提示されている価格に何が含まれていて、何が
含まれないのかをしっかり調べて、額の費用は
いくら必要かを把握したうえで契約をしよう!!
特に以下のことは気を付けよう!!
①家の大きさが小さく設定されている
②「建物本体価格」のみを表示
③自由設計ではないケースが多い
④追加費用でボラレルことがある
⑤住宅性能が最低限になっている
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに
アドバイスをもらいながら進めて
納得した家づくりを実現して下さい。
この情報が皆様の役に立てば幸いです。
次回は
【平屋の魅力】
について書きたいと思います。
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう
ございました。YouTubeでも様々な情報を
配信していますのでそちらもご覧ください。
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
能見太郎