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住宅ローンは繰り上げ返済?借り換え?

2025年08月06日

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こんにちは、能見工務店の能見です。

能見工務店は京都の長岡京市で木と自然素材を

ふんだんに使い高気密高断熱で高性能な家を

建てています。よろしくお願いします。





 
情報が溢れる中、発信されている情報は配信者の

思惑が入って発信されています。ちなみにこの

ブログは自然素材と高性能住宅を大切にしている

能見の視点で、家づくりに役立つ情報をお届け

しています。このブログも例外ではありませんが

そういう見方もあるんだな、と参考にして下さい。





 
最近、金利が少しずつ上昇してきたことで、

「住宅ローンの繰り上げ返済をした方がいい?」

「借り換えを考えた方がいいのか?」といった

ご相談をよく受けます。

そこで今日は、

【住宅ローンは繰り上げ返済?借り換え?】

について書きたいと思います。

結論から言うと、私は

「慌てて繰り上げ返済するな」と考えています。

理由をいくつかお伝えします。





 
????金利はまだまだ低い

確かに最近は長期金利がじわじわと上がってきて

います。しかし、変動金利は今でも1%前後の

商品が多く歴史的に見てもかなり低水準です。

住宅ローン金利が56%だった時代と比べると、

今は「安い金利で借りられる貴重なチャンス」

とも言えます。ですので、現時点での金利上昇に

焦って繰り上げ返済をするよりも、今の低金利を

活かして、手元資金にゆとりをもたせてリスクに

備えやすいと私は思います。

「金利が安かった時代」と比べてしまうと焦って

しまいがちですが、むしろ今までの金利が異常に

安かったという視点も大切だと思います。





 
????がん団信があるなら焦らない

住宅ローンには「団体信用生命保険(団信)」が

付いていて、さらに最近は「がん団信」付きの

ものも一般的になっています。このがん団信は、

契約者ががんと診断された時点でローン残債が

ゼロになるという強力な保障です。ある意味では

生命保険の一部とも言える存在です。この保障が

ある前提であれば、無理に繰り上げ返済して

ローンを減らす必要は薄れます。特に

40代・50代では、病気のリスクも高まってくる

ため、こういう保険の「価値」を冷静に考えたい

ところです。50代、60代でがん保険に加入する

場合の保険料も、金利上昇で増える返済額と

比べてみてもいいでしょう。





 
????金利上昇分だけ繰り上げ返済

もちろん金利が上がれば当然、毎月の返済額も

増えます。その場合の対処法として、

「返済額が増えた分だけ繰り上げ返済」をして

毎月の負担を一定に保つという方法になります。

例えば、

・ローン残高:2,000万円

・返済期間:残り20

・金利:0.9 → 1.15%に上昇

・月々の返済額:91,089 → 93,323

・差額:2,234/月の負担増

この増額分を抑えたい場合478万円の繰り上げ

返済を行えば返済額を元の水準にできます。

結果的に、金利上昇による20年間の負担増

(約53.6万円)を抑えることができますが、

478万円もの資金を動かして月々2,234円の

負担を無くすのであれば焦って返さなくてもいい

ようにも思いますね。

お金に余裕があればって感じですね。





 
????借り換えは年齢に注意

借り換えも、条件によっては有効です。

ただし注意したいのが、

「がん団信が使えなくなる年齢制限」や

「金利の上乗せ」があることです。多くの金融機関

では、がん団信の新規加入は45歳~50歳までに

制限されています(金融機関により異なります)。

また、加入できたとしても、金利が0.2%~0.3%ほど

上乗せされるケースがほとんど。

なので借り換えで金利を少し下げたとしても、

団信の条件が悪くなったり、保険料の分コストが

増えてしまう場合があるのです。借り換えは

「金利だけ」で判断せず、「団信の内容」や

「健康状態」も含めて検討する必要がありますね。





  
【結論】慌てて返済する必要はない!!

・金利が上がったといってもまだまだ低い水準

・がん団信に入っていれば、慌てて返す必要はない

・増えた返済額分だけの繰り上げ返済で十分

・借り換えは年齢や健康条件に注意



 
住宅ローンは借りた後の戦略もとても大切です。

住宅は建てたら終わりではなく、

住み続ける中での「安心感」があってこそ価値が

出てくるものです。そのためにも、資金計画は

焦らず冷静に立てていきましょう。




 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

納得した家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。


 
次回は

【太陽光パネルは付ける?付けない?】

について書きたいと思います。


 
長い文章を最後まで読んで頂きありがとう

ございました。YouTubeでも様々な情報を

配信していますのでそちらもご覧ください。



  
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
    能見太郎

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