ブログ

家の気密について

2024年05月08日

ブログ一覧戻る

こんにちは、京都の長岡京市で

自然素材×高気密高断熱の家を建てている

能見工務店の能見です。よろしくお願いします。





 
情報過多の中、様々な情報が溢れかえって

います。発信される情報というのは、

なにかしら配信者の思惑が入って発信されます。





 
GWは皆様いかがお過ごしでしたか。

うちは毎年行く高知県に今年も行ってきました。

天気にも恵まれ沢山の美しい自然と娘たちに

癒されて、また沢山の思い出ができました。





 
さて今日は、

【家の気密について】

について書きたいと思います。





 
最近は気密性能について書いている建築会社を

よく見るようになってきました。

気密性能はC値という値で表します。

C値=住宅全体の隙間面積÷延べ床面積

の値で数値が小さいほど気密性が高くなります。

計算式からわかるように、床面積が小さい家ほど

シビアに施工しなければ数値の確保が難しく

なってきます。良くこの家の隙間は、

ハガキの大きさくらいとか名刺くらいの

大きさなどと表現されます。

例えば、ハガキの大きさであれば10×14.8なので

床面積が148㎡あればC値が1/㎡になります。





 
では色んな建築会社が、C値は1.0/㎡以下、

0.5/㎡以下が良いなどと発信していますが

どのくらいの数値が最適なのでしょうか。

また、気密性能が良いとどのようなメリットが

あってデメリットはないのでしょうか。そこを

施工者目線で説明してさせて頂きます。





 
通常、気密測定を業者に依頼すると

一回ごとに費用が発生するため

施工中に測定される会社が多いと思います。

能見工務店は気密測定器を持っているため、

壁を張る前と完成してからの二回

測定することが出来ます。

はっきり言ってこれは自慢です(笑)。





 
気密検査はどのようにするかというと、

排水や換気扇は空気が入ってこないように

気密テープで目張りをします。

窓や玄関ドアはテープで目張りをしない状態で、

機械を家の一番小さい窓に設置して

扇風機のような機械で空気を外に出していき、

どのくらいすき間風が入るかを測定します。





 
実際に装置を動かすと窓や玄関ドアから沢山の

すき間風が入ってくることにはじめはびっくり

しました。ただ、これは家の気密が上手に

できていればいるほどガラスとパッキンから

空気が入ってくることが分かりました。





 
一回目の測定時にすき間風が入ってくる場所を

徹底的に探して、全部埋めていきます。

弊社は、壁と天井は

ウレタン吹付断熱を使用しています。

見た目は出来ているように見えますが、

実際に調べてみるときちんと施工できている所と

できていない所が良く分かり改めて気密検査の

大切さがわかりました。

壁を張る前にそこまでしておくと、

後は仕上げていくほど性能は上がっていくので、

仕上がってからもう一度気密測定をして

C値の最終確認をします。これまでの経験上の

話ですが、大体C値は0.4/以下で

一番良い数値が出た現場で0.17/でした。

施工目線で言うとC値は1.0/㎡という値は、

そこまで頑張らなくても簡単に出るので、

建築会社さんに少し頑張ってもらって最低でも

C0.5/㎡以下にして貰うのをお勧めします。





  
気密性の高い家のメリット:

すき間風が入ってこないので空調が良く効き

冷暖房の効率が上がります。また吸気と換気が

上手に働き、効率よくできる換気のお陰で

結露やカビが防げます。





気密性の高い家のデメリット:

施工方法が悪いと、見えない部分で結露を起こし

家の寿命が縮まるので、建築会社に施工実績が

あるかよく見る必要があります。気密が良いと

室内の空気は乾燥しやすくなるので、仕上げ材に

調湿効果のある素材を併用すると良いです。

例えば、木や珪藻土ですね。





 
メリットとデメリットを比べると私は

メリットの方が明らかまさっていると思います。

皆様は、どの様に感じられますか?





 
イヤな話しですが、気密の数値をいい数値を出す

ために窓やドアに目張りをしたり、床面積を

ごまかしたりする業者さんもいるというような

話をチラッと聞きました。要は、実績があって

信用できる所に頼む必要があるのでしょうね。





 
結論:高気密高断熱の家に気密性能は必須!!

気密が良い家は、すき間風が入らないので

換気が上手にでき、室温も逃げにくい!!

最低でもC値は0.5以下を目指そう!!





 
C値をよくする方法

・樹脂サッシを使う

・北東西はトリプルガラスを使う

・玄関ドアは断熱々アで開き戸に

・窓はできる限り少なくする





 
しっかり家を建てて貰う建築会社さんに

アドバイスをもらいながら進めて

後悔しない家づくりを実現して下さい。

この情報が皆様の役に立てば幸いです。





 
次回は

【太陽光発電と蓄電池】

について書きたいと思います。





 
長い文章を最後まで読んで頂き

ありがとうございました。

今年も残り236日。頑張っていきましょう。





  
YouTubeでも様々な情報を配信もしていますので

そちらも機会があればご覧ください。





  
手刻みで建てる木組みの家
株式会社能見工務店
    能見太郎